栗の木エッセー作品紹介
2009年05月18日
昨年春に募集した「栗の木エッセー」ですが、今年に入り何通かのご応募が届きました。
ご応募いただきましたこと、大変嬉しい限りです。
またこの場で順に掲載したいと思いますので、是非ご覧下さい。
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「お菓子談義は続行中」
愛知県 近藤さち子 様
二つの仏壇に守られている我が家は、お供え菓子の おさがり が多いのです。家人や来客はもちろんのこと、近在の息子一家へも届けたりして喜ばれています。お線香の煙つきもかえって風雅なのかもしれません。
お供えもできるだけこだわることにしています。地元の特産銘菓や老舗商品や各地の名物など。季節ごとには、不細工ながらも私の手作り限定作を心がけます。
<春のよもぎ餅>
庭で見つけた数本の芽吹きよもぎが主役。茹でて擂って捏ねて蒸らして、できあがり。
「よもぎと白いんげんアンが合うねェ」
明治生まれだった舅姑や父の声がはずんで伝わってくるようです。
<夏の葛きり>
イイ汗を流しての葛煉りは涼風を誘います。黒糖の蜜と黄な粉をまぶせば暑気払い。
「うち、だあいすき」
大正生まれ京育ちだった母の遺影が笑っています。
<秋の栗きんとん>
友からツヤツヤ栗がどっさり。微糖がキメテと決めています。
「へぇー、こんな和菓子もあったんだネ」
幼くして百日咳で急逝した姉と兄のないしょ話でしょう。
<冬のスィートポテト>
ほくほくさつまいもならではの、おしゃれケーキ登場です。
「絶品ゆえ、体に良いよ」
お仏壇の住人そろってにぎやかそのもの。故人であっても、はしゃいでいるよう!
仏間からのお菓子談義が、ひそやかに荘厳に楽しげに続行中の我が家です。と、信じてまごころつきのお供えをしましょう。そしてその おさがり をありがたく受けましょう。


